「デンマーク人はなぜ4時に帰っても成果を出せるのか」の感想
オーディブルで耳読しました。
この本は、働く日本人全員に読んでもらいたいです。
プライベートの時間を何よりも大事にするデンマーク人
仕事は、自分のアイデンティティのためでもあるけど、プライベートを犠牲にするものではない。
家族と過ごす時間を大事に考えるのが当たり前なので、4時には退社して5時には家族と夕食を囲む。
上司より早く帰ってはいけない風潮などは全くない。
むしろ上司もさっさと帰るので、帰りにくいということはない。
フレックスタイムや在宅勤務などを活用できる環境がコロナ前からすでに整っている。
夫婦はお互いに、相手の仕事を尊重している(ことが多い)ので、お互いにできる家事や子育てを分担する。
夫は、仕事を言い訳に家事をしないなんてありえないし、妻が子育てを言い訳に仕事ができないということもありえない。
仕事を優先にしていたら離婚されかねない。
そして、2人のダブルインカムで、旅行などを楽しむのです。
長い休暇を積極的に取るのが当たり前。
プライベートの時間を大切にしたいから、仕事は効率よく片付ける。
そのために、仕事においてあらゆる無駄をなくすような動き方をする。
私はその考え方に大賛成。
私も残業なんてしないでさっさと帰りたい派です。
午後5時半まで仕事をするなんて、本当は苦痛です。
できれば3時4時に終わらせたい。
もう子育て世代ではないけれど、家事とかいろいろありますからね。
オフィスでいつまでもダラダラ残業している人が信じられないと思っています。
長期の休暇だって遠慮なく取れたらどれだけいいか。
日本も最近は仕事に支障がなければ長期休暇も取る風潮になってきましたが、それでも数ヶ月のバカンスなんてありえません。
国別競争力ランキング1位
何より驚くのは、デンマークが毎年発表の国別競争力ランキングで2022年、23年と連続でトップに立っているということです。
こんなにプライベートを大切にして、働く時間が少ないのになぜ?と思います。
ただ、デンマーク人も、たとえば早く仕事を切り上げて家族との時間を過ごしても、子どもが寝た後に持ち帰った仕事の続きをするということもあるようです。
何を大事にするか、ということですね。
プライベートを大切にして充実してこそ、仕事で力を発揮できる、という考え方。
本当にそうだよな、と思います。
また、この本にはデンマーク人が仕事を効率よく進めるために考えていることが盛りだくさんに書かれています。
これらはすべて日本人の働く人がすぐにでも真似できそうなことです。
印象的だったのは、日本には石橋をたたいて渡るという言葉がありますが、デンマーク人は石橋を作りながら進んでいくということ。
道がなければ自分で作っていく、切り開いていく。
それで失敗もあるけど、こうじゃなきゃいけない、普通はこうなんてものに縛られず、やりたいことを、自分でどうやってやっていこうと考えて、試行錯誤する。
たとえ上司の指示でも、それが本当に意味のあることなのか、自分で考えて、意味がないと思えば断ることもあるとか。
そして上司もそれを受け入れる。
この、自分で考える力は、学校教育の場で培われるものらしいです。
日本のように知識をどれだけ得たかということで測られるのではなく、得た知識を使ってどんなことができるのかを考えることが求められる。
そうか、教育から違うのか、と愕然とします。
公立の学校は大学まで無償というのもすばらしい。
そして社会に出る時に、自分の興味と嗜好と適正で、職業を考え、インターンなどを経てマイペースで仕事を決めるそうです。
そして、会社を選ぶ基準はその会社がどんな考えで社会にどう貢献しているか、ということが重要で、それが自分の思考と一致しているかということも大事だそう。
初めて会った人に聞くのは、どんな職業か、ということ
なんという名前の会社か、ということは関係ありません。
あなたはどんな仕事をしているの?と聞かれる。
どんな仕事をしているかは、その人のアイデンティティでもあるからそれを聞くとその人がわかる、ということです。
どこの国でも、考え方や習慣は違うのが当たり前ですが、日本とこうも違うのかと驚きます。
そして日本的な考えの国もあるから、何が正しいかはわかりませんが、私はデンマーク人の考え方が好きです。
自分が仕事を選ぶ時は、給料がどうとか、知名度がどうとか意識したりして、会社としての考え方までは正直、参考程度にしか考慮しません。
自分が、社会に対してどんな貢献ができるか、人にどんなことができるか、それを考えて生きていく。
日本人の子どもたちにも、そういう考え方ができるようにに、教育が変わっていけばいいなと思います。
そして自分のことを考えてみる
私自身は何ができるかな?
どうしてこの職業を選んだのかな?
そして、私はどう家族と向き合って生きていきたいかな?
この本を読んで、あれこれ考えてみました。
自分がいかにしょうもない理由で職業を選んでいたか。
恥ずかしくて書けません。
でも、たまたま今、日本人以外とやり取りすることが多い職場にいます。
遠く離れた、インドやヨーロッパの人と英語でやり取りすることも多いです。
そんな中、メールひとつとっても、日本人的なメールのやり取りに無駄が多いことがわかります。
いつもお世話になっています、ご無沙汰しています、お忙しいところ失礼いたします・・・
日本では、社内でもこんなやり取りが当たり前です。
私がやりとりしている外国人はみんな「Hello!」ではじまって、すぐ本題に入ります。
メールの文章もチャットも短い言葉で単刀直入に発言します。
日本人ともこんなやり取りができたら・・・。
それは、奥ゆかしい言い回しや、文章の表現の美しさという面は、日本の文化でもあるので、全否定はしませんが、ビジネスの場では「Hello!」とシンプルにやりとりしたいものです。
オーディブルで、さらっと聞いて書いた感想です。
じっくり本を読む時間がない人にもおすすめです。
オーディブルのページはこちら↓
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