身近な人を褒める
次女は、優しくて自分の意見をしっかり持っていますが、人に大きな声で意見したり積極的に発言するというよりも、人の話をじっくり聞いて行動するタイプです。
クラスの中では、目立つタイプの子がいて、リーダータイプの子が一人はいますが、次女はどちらかというと目立たず、コツコツ静かに努力するタイプ。
私も小さい頃は、大人しくて静かでしたが、コツコツ努力していなかったし、自分の意見もそんなになかったので、次女は私から見るとすばらしい素質を持っているな、なんて思います。
そして、そんな性格もまた、成長と共に変わって行く部分もあるでしょうし、変わらない部分もあるんだと思います。
忘れもしない、次女が小学校3年生の時です。
担任の女の先生が、保護者面談で、「○○ちゃん(次女の名前)って、なんで意見を言えないんでしょう。みんなで意見を言い合う場面でも、自信なさげに黙っていることが多くて。なんでなんでしょうねー。やっぱりもっと意見が言えないとねぇ。」と私に言いました。
なかなかこんなこと言う先生も珍しいと思いますが、今思えば未熟な先生だったんでしょうね。
それで私は言いました。
「意見をはっきり言う子ばっかりだったら、まとまるものもまとまらないですよね。グループや、クラスの中で、意見を言う子もいて、言わない子もいるのが当たり前じゃないですか?だいたい、うちの子は、自分の意見はきっちり持っています。だからといってはっきり言うことばかりがいいわけはないと思いますよ。」
先生はそれ以上何も言えなくなったようですが、私もそれ以来二度とその先生の保護者会には行っていません。
数年後、娘が6年生の時。
その時の担任の先生はまた別の女の先生でした。
私が用事で学校に行った時、私の顔を見て、その担任の先生が駆け寄ってきてくれて、こんな話をしてくれました。
クラスの中に、嫌われている女の子がいて、友達が誰もいない状態だったそうです。
それには原因があり、その子がキツいことや意地悪なことをクラスの子に言いすぎてどんどん誰も近寄らなくなってしまったらしいです。
ある時、自由に友達とグループで活動することがあり、自然と仲の良い子が集まってグループを作り、次女は、その頃仲の良かった数人の友達とグループを作っていたようです。
そこへ、嫌われていた女の子が、誰も友達がいないので、次女に声をかけて、その中に入れて欲しいと頼んだそうです。
先生は、その様子をハラハラ見守っていたそうです。
そしたら、次女が、「うん、いいよ」と快くそのグループに入れてあげた、とのことです。
次女が入れてあげて、他の子たちがどう思っていたかはわからないけど、○○ちゃん(次女)が、いいよ、と言っていることに反対するそぶりはなかったとのことです。
先生は、その話をしながら涙ぐんでいらっしゃいました。正直、子供同士のことだから、先生も無理に仲良くしなさいなんて言えず、まして6年生ぐらいの子になると対応が難しくて、困っていらしゃったそうです。
本当に、○○ちゃんの優しさに、救われた、と教えてくれました。
3年生の時の嫌な思い出もあり、こうして、娘の良いところを見て、わざわざ私に話しに来てくれる先生がいたことがとても嬉しく、私も涙が出ました。
次女に、帰ってから聞いてみると、その子がみんなから嫌われていることは知っているけど、べつに自分は意地悪されたこともなくて、自分にとって嫌な子じゃないから、との理由でした。
これまた、娘の大人で冷静な考え方を知り、我が子ながら、すばらしい、と思ってしまいました。
大人の世界でも、誰かが嫌っている人は、自分も避けておこうなんて思いがちです。娘に教えられた気がしました。
何が言いたいかというと、人間一人一人、良いところが全く違っていて、個性があり、その良いところを見てあげたい、ということです。
娘は、3年生の時に先生には、ここが足りない、なぜ足りないのか、と先生が思う足りないところを何度も繰り返しクローズアップする人だったのです。
でも6年生の時の先生は、良いところにクローズアップする人だった。
同じ子供なのに、見る人によって全然違っていて、やっぱり良いところをクローズアップする人でありたい。
勉強が苦手でも動物がとても好きで優しい子もいるかもしれないし、運動が苦手だけど、家でじっと本を読んでいるのが大好きな子もいる。
何が良くて何が悪いということはなくて、その子が夢中でやっていることや、特技、性格をよく見て、ほめていきたいです。
でも、私の反省点は、心のなかですごいな、と思っていることを娘に対して、それほど言ってなかったな、ということ。
言わないと伝わらないですよね。
私に今ダンナさんはいないですが、ダンナさんも同じですよね。
毎日一緒にいて、嫌なところばかり見てしまいがちですが、良いところをまず自分から褒める。
何かやってくれたら、ありがとう!って言って、言い過ぎってことはないと思うんですよ。
まあ、そんなことができていたら私も今、少し違っていたかもしれないので、反省をこめて書いています。
身近な人を褒める。身近な人ほどほめる習慣がないものですが、それをあえてやる。
どこを褒めよう、なんて思って過ごしていると、悪いところを見る暇がありません。
そして、必ず良い空気になっていくんなじゃないかな〜、と一応48年生きてきて、たくさんいろんな経験をした上で、思っています。
そんな次女も、今は大学生。
コツコツ努力して行きたい学校に行き、好きなことに打ち込んで友達と仲良くしています。
この先いろんなことで傷ついたり悩んだりすると思うけど、自分の良いところを親が教えてくれていたら、自信を失ったりせず、しっかり生きていけるのではないかと思っています。
本日のBGM♪
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