「時間のデザイン」井上新八 著

ビジネス本の顔をして、いわゆるビジネス本とは少し趣の違う面白い本
続けることが趣味、という著者の、鬼タスクをこなすための、考え方、工夫が掲載されています。
ビジネス本によくあるのは、有名な人が実験した結果こういうことだったから、こうした方がいいですよ、という「他人のエビデンス」に基づいた書き方をしていたりするんですけど、これはちょっと違うんですよね。
自分が、続けるためにどう工夫したか、実体験に基づいているので、これが私にささりました。
しかも、こうすべき、じゃなくて自分がこうしてみたら続いたよ、という感じなので、じゃあちょっとやってみようかなと思える。
この本の前に出た、「やりたいこと」も「やるべきこと」も全部できる! 続ける思考は、オーディブルで3回くらい聞きました。
なんか、面白かったんですよね。
その時の記事はこちら
フリーランスでブックデザインをされている著者。
ひたすら一人でいろんなことをこなしていて、そういう意味では特殊な環境だと思うし、仕事も忙しいみたいなんだけど、そういう時って人は、無駄なことをしないように、やるべきことに集中しなければ!と思ってしまうと思うんですよ。
どんな状況の人でも続けられる
これって、少し違うけど、例えばワンオペで乳幼児を育てるお母さんとかも、なんでも一人でやらなきゃいけなくて、頼る人がいなくて、そんな時「キー!」ってなると思うんです。
自分のやりたいことは横に置いといて、やらなきゃいけないことに追われる毎日。
でも、そんな時こそ、どうでもいいことを必ず毎日するっていうのが、めちゃくちゃ効いてくると思うんです。
この著者でいうと、めちゃくちゃ忙しい毎日の中で、ゲームを必ずやって、ゲームに出てくる推しキャラに毎日花をプレゼントする、だったかな?
普通忙しかったらそういうのやらないのに、あえて毎日する。
覚えたいダンスの振り付けを毎日ちょっとずつやって、何ヶ月後かにマスターする、とか。
必ず毎日短歌を作る、とか。
毎日するためには、その人なりの工夫が必要だと思うんです。
それは環境によっても違うと思うけど、ワンオペママだったら、赤ちゃんが寝たら、その瞬間に大好きな動画を10分だけ毎日必ず見る、とか、美味しいコーヒーを自分のために入れて飲みながら空を眺めてその写真をSNSにアップするとか。
空の写真をアップするのは著者も実践されているようです。
やらなくてもいいけど、やってみたいことを、その忙しい毎日の中にうまく組み込んでみるのって楽しそう、と単純に思いました。
とにかく毎日やる
著者が言っているのは、毎日続ける、毎日続けていて、いったい何になるんだろうって考えない、続けることにしたから続けるんだ、と。
毎日完璧じゃなくてもよくて、たとえばジョギングを毎日すると決めたら、毎日するんだけど、そんな気分になれない時でも靴を履いて玄関を出る、それだけでもOKとする。
ハードルを上げずに、とにかく毎日やる。
そしたら、続けることの先にしか見えないものが見えてくる、と。
今回のこの本では、前作より内容が濃くて、さらに続けることに対して深掘りしています。
その中で印象に残ったのは、この多忙な中で、いろんなことを毎日こなそうと思うと毎日やらなくてはいけないことをいかに早くやるかが大切で、そのコツの一つとして、たとえば仕事のメールの返信も、見たらすぐ返す、ということ。
めんどうだなと思って保留にしてしまうと、返すときに、遅くなってすみません、などと言い訳の言葉を入れたり、時間が経過しているんだから、それだけ吟味していたんだろうと思われることを考慮して、よけい面倒になるからすぐ返すのが一番ラク、というような内容がありました。
これ、ほんとにそうだと、自分の業務でも思うことだったので、実践するようにしています。
それから、「怒らない」と決めたから、怒らないんです、とも書いてありました。
これって、すごい新鮮な考え方だと思いました。
怒らない方が関係性を保つには良いだろう、とかじゃないんです。
怒らないと決めているから、ちょっと腹が立つこともあるけど、あ、そうだ、自分は怒らないと決めてるから、と冷静になる。
怒ることってエネルギーと時間の無駄遣いだから、ってことなんです。
ああだこうだ、と倫理的なことじゃなくて、自分が決めてるからそうする、って精神衛生上すごくいい。
これは、私もやろう、って思ってるんですが、反射的に怒ることがまだまだあって、修行中です。
でも、1日でやろうと思っていることがいっぱいあるんだから、怒ったりしてたらいろんなことに影響するし、いつものことができないんですよね。
ほんとにそうだと、本を読みながら何度もうなずきました。
この本を読んで実践していること
そんなわけで、私はこの井上新八さんのファンになりました。
この考え方を私の生活にも取り入れていこうと思って、実際にやっています。
私はブログを毎日書こうと思っていますが、毎日は書けていないです。
でも、できない日があっても、やめなければ続く、と著者が言っています。
英語学習のアプリ「Duolingo」も時々忘れますが、毎日続けています。
ウォーキングも、悪天候意外はほぼ毎日やってます。
ポッドキャストで下記の番組を、配信されたら全部聞いています。
- News Connect あなたと経済をつなぐ5分間
- ながら日経
- 飯田浩司のOK!Cozy up!
- COTEN RADIO 歴史を面白く学ぶ
最近はラジオも面白いと思って「オールナイトニッポン」もradikoというアプリで聞き始めました。
50代の私にとって、子どもの頃ラジオはわりと身近なコンテンツだったけど、今またそのブームが来ているようです。
オールナイトニッポン統括プロデューサーで、先日NewsConnectのゲストとして来ていた、冨山雄一さん。
その方の話の中で今ラジオが若い人にも人気で、先日東京ドームでオードリーのオールナイトニッポンのライブがあって、16万人集まったそうです。
この方の話を聞いていたら、オールナイトニッポンを聞きたくなりました。
今、ラジオ全盛期。 静かな熱狂を生むコンテンツ戦略 冨山雄一著
「時間のデザイン」の話に戻ります。
続けることってこんなに楽しいんだと、この本が教えてくれました。
続けるべき、宣言したから続けないと恥ずかしい、というモチベーションじゃなくて、どうやったら続けられるか考えて、途切れてもやめない、ということが少しずつ自分の自信になっていきます。
つまらなかったらやめたらいいと思っています。
でも、楽しいと思うことを毎日の生活に散りばめ続けていけると、忙しいだけの毎日じゃなくなるんです。
誰のためでもなく、自分のために、くだらないことも好きなことも続けていくって何歳でもできること。
仕事の合間でも、育児の合間でもできることがある。
何をしようかな、どんなくだらないことを続けてみようかなと、と思わせてくれる本でした。
ChatGPTによるこの本の要約
『時間のデザイン』は、フリーランスのブックデザイナーである井上新八氏が、多忙な日々の中で仕事とプライベートを充実させ、新しいことに挑戦するための時間の使い方をまとめた一冊です。
井上氏は年間で多い時は200冊近くの本をデザインするほどの多忙さですが、映画鑑賞、ゲーム、トレーニング、お酒を楽しむなど、仕事以外の活動も積極的に行っています。 その秘訣として、時間を効果的にデザインする方法を本書で紹介しています。
特に、ニンテンドーDSのゲーム『おいでよ どうぶつの森』を9年間毎日プレイした経験から、「毎日続けること」の重要性に気づき、それを習慣化の手法として取り入れています。 また、毎日必ず行うことと新しい習慣を組み合わせる「セット化」や、行動を小さく始めることで継続しやすくする方法など、具体的な時間管理術が紹介されています。
本書は、フリーランスやリモートワーカー、クリエイターだけでなく、時間の使い方に悩むすべての人にとって有益な内容となっています。 時間を効果的にデザインし、充実した毎日を送るためのヒントが詰まった一冊です。
時間のデザイン (サンクチュアリ出版) 単行本(ソフトカバー)
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